パパ猫

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うだる日の風の代役まかせてと洗濯物を揺らす室外機

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眠る子が怖い夢など見ぬことを願うは喜劇 親というものは

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先に寝た息子の隣の蒲団へと 寝息を聞きつつまどろむ至福

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人はみな別の宇宙の住人で繋ぐは言葉 か細き通信

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おはようの四つの音に込めるのは息子の今日がいい日になれと

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今日の日のかけがえなさを信じたい ぐるんと回す朝の歯車

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憶えてる雨漏りの日のお茶の間のたらいや缶の愉快なリズム

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何十年経っても人を傷つけた心の傷は昨日のように

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透明なままでは心は割れやすく 傷のつくたび曇るが強く

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レシートの束を電卓で打ちながら 数字にできぬ 生きるを思う

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