パパ猫

パパ猫

落雷の音のとどろき人に似て駄目な私は叱られており

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パパ猫

オレンジのカーネーションの鉢植えを右手に抱え若者がゆく

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パパ猫

おそらくは大宇宙よりこの蜘蛛の複雑絶妙勝ると思う

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パパ猫

ぽこぽこと心の甕の発酵の待ちわびた音に耳を澄ませる

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パパ猫

彼岸へと続くこの道歩き来て喜怒哀楽も夕陽の色に

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パパ猫

悲しみに唇噛んで耐える人に言葉探せず手のひらを背に

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パパ猫

植物もめみみはなくちあるんだよ見えないだけと息子は言って

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パパ猫

宇宙万有無尽なり少しだけ分けていただく生きる愉しみ

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パパ猫

揺れている洗濯物があるだけでひとりじゃないと思える孤独

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パパ猫

ひさびさに深く眠れていい目覚め窓を開ければ風ひんやりと

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