平見翠玉

震災伝染病戦争は無関心忘却も厄災

薔薇は棘がありて薔薇であり棘があらねば薔薇に非ずや

心と身体は一体心のバランス保ち健康保つ

なりたい自分になれずともなれた自分であればよいではないか

故人との対話は祈り目に見えぬ祈りの先に何蛾あるのか

信じられぬ早さで時は過ぎてゆく小さなことでも覚えていたい

亡き人が夢に出てきて切なくて吾の記憶に心にありて

旧道で声は聞こえず人も絶え川辺の宿に灯が灯る

隣家の灯消えてうら寂し時の流れは感情持たぬ

朝日輝く連山眺むれば我が心の小さきこと知る

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