獲物の血真っ赤に染めた口元で子どもに伝える生きて行く事

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子熊連れ白熊の母獲物狩る横取り狙う雄に噛み付く

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同点の網に吸われし一球は昼間の月と一瞬重なり

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歓びを感じて来いと送られて命あれどもこの体たらく

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海溝の深海底へ潜りゆき光なくとも生き物は居り

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身守に篤く護られ幼子は繋ぐ命をその背に負って

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想像の青空の下身を置けば私はそこで跳ね回る子に

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届きし荷詰めた新聞拡げれば中身忘れて読み耽りけり

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おてもやん風呂場に響く母の声歌詞思い出し重ねてゆく音

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今だけが存在しうる確かさで過去と未来は記憶の陽炎

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