オルテンシア オルテンシア
オルテンシア
オルテンシア 思い出と呼ぶには多く苦しくて一人に戻るただそれだけ
オルテンシア 日が暮れて バス停横の自販機に 光を借りて スマホを探す
オルテンシア 果てるなら 意味の分からぬ 愛よりも 遠くて遠い バフムトの地で
オルテンシア 餞別の 礼をくどくど言いながら やがて忘れる この人の名も
オルテンシア 白黒の 二人で笑う かたぐるま 僕にもあった 幸せな時
オルテンシア 夕暮れの 灯りがともる 保育園 彼が覚えた マンマ遅いね
オルテンシア 病室の 名札をそっと 持ち帰る ここにも彼が いたしるしに
オルテンシア 目に沁みる 青空の中 一筋の 煙になった 愛しき人よ
オルテンシア 