パパ猫

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今は遠き 片道三キロの通学路 友よ畑よ川よ孤独よ

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パパ猫

順順に春草素直に揺れており見えない風をかたどっている

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水張られ田植えの前の水田が紛うことなき青空になる

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遠き日よ土筆の土手に寝転んで旅する雲に心を乗せた

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「ただいま」と言えば「お帰り」微笑んで私を許す故郷の山

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どうしても捕まえられない言葉ならそのままでおくいつかこの手に

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お元気ですかご無沙汰してます磯野家よ 私は何を求めて来たのか

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閉じ込めた言葉たちが騒ぎだす居心地悪いぞこの三十一文字は

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春風に木の葉それぞれざわついて 宇宙の秘密ほのめかしている

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若い時には解らなかった「希望」という二文字の重さ

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