パパ猫

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老桜は苔むす幹の内側でせっせと準備春をめざして

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パパ猫

さざ波の心の浜に流れ着く美しいもの怖ろしいもの

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初めての路はいつでも胸躍るどんな景色があるのだろうか

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ピーマンは素知らぬ顔でその内に濃密な虚無抱えて生きる

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幾人も身近な人を送るうち身近なものに死はなってゆく

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黄昏のひかり優しく美しく私も溶けてしまいたくなる

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秋来れば人は愁うと気を回し空気読まずに立ち止まる夏

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ぐっすりと眠る我が子に幸せと感じてしまう幾つになっても

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夏を越え秋まで咲くは百日紅 可憐に魅せて強さを秘める

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朝方はクーラー止めて窓を開け 数時間だけこの部屋は秋

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