パパ猫

パパ猫

炎天下六十分を歩き抜くガリガリ君の力を借りて

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パパ猫

背負うなら現在だけでいいものを過去と未来に押し潰される

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パパ猫

カーブするレールの電車が消えてゆくようにこの夏去りゆくのだろう

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宵闇に息子と散歩風涼し二人眺める三日月の笑み

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パパ猫

蝉しぐれ熱気いや増し狂乱の”ええじゃないか”と歌うみたいに

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朝顔の花は昼間にしぼんでも幼き夏の思い出に咲く

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七月のツツジの植え込み咲く花は枝に巻きつく青の朝顔

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道端に朝顔の咲く地を這って寄る辺なくとも美しい花

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パパ猫

幸せは誰かの涙と引き換えで見えない罪の裏返しかも

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パパ猫

不意にくる寂しさ胸に耐えかねて夜道を歩く月をさがして

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