パパ猫

パパ猫

少年の憧れだったその人は日傘をさして白のワンピース

3
パパ猫

窮地なる足を取られたぬかるみで差し伸べられた手にすがりゆく

0
パパ猫

色褪せぬ幼きころの夏休みルビーのような思い出ばかり

0
パパ猫

暑い日の息子のためのおにぎりはちょっぴり塩を効かせて握る

2
パパ猫

これうめぇうめぇうめぇと繰り返す息子の寝言に起こされ笑う

2
パパ猫

だいだいの折紙に墨で線を引き鴉の急ぐ夕焼けの空

2
パパ猫

つまずきの原因たどるそのうちに蔦の絡まる藪の中入る

0
パパ猫

幾つもの不幸の波の重なりて大波生まる悲しい事故の

0
パパ猫

水色の紙のコピーの汚れのごと燕がひとつ青空を舞う

0
パパ猫

水色の紙のコピーの汚れごと燕がひとつ青空を舞う

0