今紺しだ

今紺しだ

白い背が遠近法に従って消える 木漏れ日おどらせながら

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今紺しだ

その猫背に耳を押しあてあなたより早くあなたの歌声をきく

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今紺しだ

傷だらけで来てくれたのかガラス片を生み出していた私のもとに

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今紺しだ

不器用な者だけである 青空の説得力を知っているのは

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今紺しだ

図書室の棚も廊下の黄緑も道草もアルバムは知らない

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今紺しだ

花びらを浴びてふたりで光合成できたらいいな五十年後に

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今紺しだ

もし君が僕の痛みに泣くならば皆の痛みに泣いてくれるか

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今紺しだ

シリウスのように見つかる一冊に人さし指をかけて引き抜く

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今紺しだ

がんばれと言うな私の名を呼ぶなドッジではずっと外野にいたい

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今紺しだ

話しかける理由になるかサエキさんが廊下で雨を見ていることは

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