今紺しだ

今紺しだ

高架線この先頭の車両から夕焼けの中心部に入る

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今紺しだ

もう僕の声が半分まざってるね君の台詞を思い出すけど

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今紺しだ

知っている星が増えれば夜が好き友が増えれば教室が好き

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今紺しだ

部長の目に浮かぶ涙も音楽室という光の一部になった

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今紺しだ

いい風だね、君が笑って「ね」のとこで街の、私の、重力が消える

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今紺しだ

ピロティーの風を好きだとはにかんだ論敵きみは敵ではなかった

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今紺しだ

ランドセルの彼が置き傘一本で倒してくれた透明な敵

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今紺しだ

栞紐は昨日のままにしておこう「待たせた?」の声に閉じたページで

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今紺しだ

親指が画面にふれる面積は君が世界にふれる面積

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今紺しだ

展示室8で来世の君を待とう滅びた「ヒト」の剥製として

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