光る君

光る君

花吹雪 花弁が繕う筏にて 私を乗せてあなたのもとへ

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光る君

新月の夜空を泳ぐ鯉のぼり 満天の星 口にほおばる

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光る君

ふる里の母の口から「元気か」と案ずる親は九十歳

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光る君

春雷に早鐘を打つ君の胸そっと抱きしめ微睡む君

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光る君

ここに来て 手招きされて膝枕 かすかに匂う石鹼の香り

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光る君

暮れなずむ 何の非も無い蒲公英を無情な風の冷たい仕打ち

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光る君

愛おしい君の寝姿 忘れ得ぬ 日毎夜毎に想い馳せらす

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光る君

連れ添って早や五十年 気が付けば妻の寝息とシンクロナイズ

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光る君

湯上りの後れ毛なおす細い指 月に照らされ色香ただよう

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光る君

管球のアンプ欲しいが手が出せず自作アンプを自画自賛する

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