千吉

千吉

冬の空倒す闘い始まった梅が一輪二輪と挑む

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千吉

風見鶏冬の魔風の命令で地獄を指して素知らぬふりよ

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千吉

お地蔵様今日も誰かがお辞儀する誰かが添えた花が綺麗だ

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千吉

半分の月に迷いを打ち明けた歌詠みとなり七回目の夜

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千吉

トレンドの軽い言葉は関係ねぇ北大路行く王道を読む

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千吉

暑い寒い悲しいすらも知っている河原の石を蹴飛ばす俺だ

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千吉

何億年生きたか分からんこの石を川に放れば少し気が晴れ

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千吉

てんてん紅ほらまた一つ山茶花やずっと追いたい花びらの後

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千吉

燃え殻の椿や一つ冬一つ燻った俺紅くはなれず

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千吉

山茶花の花びらくすみうらぶれて冬の役目をひっそり終える

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