土井みほ 土井みほ
土井みほ
土井みほ がんばって三回唱えたお願いを抱えて星は海へと落ちる
土井みほ 逃げそうなしあわせばかりをすくい上げ茶わんの中に金魚を飼いをり
土井みほ 時刻表どおり来てしまうバスの中考えている切り出し方を
土井みほ もう二度と君がわたしを探せぬよう指でずらした北斗七星
土井みほ 一日の最後のひかり追いかけて飛行機は夜のカーテンを引く
土井みほ 知ることをやめたアザラシ目を閉じて冬のプールの茶柱となりぬ
土井みほ 美しく終えたつもりの関係にアイロンかけても消えない折り目
土井みほ ブラウスに残る移り香しまい込む クローゼットで消えゆくあなた
土井みほ 