土居 文恵

土居 文恵

まっしろなシーツの上で眠る人々を束ねる神のホチキス

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土居 文恵

先程の修羅場の熱も閉じ込めて静かに沈黙している寒天

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土居 文恵

真っ白なシーツの上で眠る人々を束ねる神のホチキス

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土居 文恵

自らの髪をざくりと切り落とし軽々とまたぐ少女の素足

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土居 文恵

もう二度と開かないように鍵穴に金木犀を詰め込んでいる

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土居 文恵

「あなたには私が見えているんだね」すれ違う人ふいに囁く

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土居 文恵

幼子の眼鏡を作りに行く前の晩に寝顔をつくづくと見る

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土居 文恵

百年も前の詩の中歩く虫 読点の上で潰してあげる

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