夏音

夏音

桜にも恥ずかしがり屋がきっといて今か今かと散る時を待つ

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夏音

夢なんてそんなにいつもないけれど望遠鏡に「夢」と名付ける

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夏音

僕のため生きてくれた父のため贈った時計の秒針進む

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夏音

ロックにもクラシックにもあるだろう心の奥で燃える赤い火

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夏音

大人にはなれなかった子供たち街の片隅ロックを歌う

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夏音

金魚たち口をパクパク餌ねだるここにいるよと言ってるように

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夏音

雨の日に母の買ひたる紫陽花がモネの睡蓮みたいに咲いた

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夏音

スマホから流れる曲を聴きながら少し酸っぱいレモンをかじる

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夏音

幼き日共に遊んだ弟の部屋に置かれたウェイトドール

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夏音

うたにさえなれなかった言葉たち此処に残して瞼を閉じる

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