宵闇

宵闇

文字を撃ち闘う相手は腹中で居座っていた魔物である

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宵闇

足元は道草だらけどうせなら恐竜の踏んだ世界を知りたい

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宵闇

(女じゃないと言われましても、あなたが綺麗な女性には見えませんが。)

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宵闇

ポケットの免許もうだる太陽のシャワーよ未だ蝉は鳴かない

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宵闇

マグカップを逆さに置いて夜とするよう瞼閉じれば白昼夢となる

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宵闇

”久しぶり”冷たくなった小説の続きに文字を吹き込んでいく

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宵闇

雨の止み影の穏やかに伸びていく道に一粒光る石英

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宵闇

傷だらけ泥塗れの手を向けられても蓮の花にはなれません

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宵闇

紫陽花の雨粒ならばこの怒り綺麗に消えてくれませんか

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宵闇

交される暗喩の歪さはイブとリリスを言い間違えたようである

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