小野小乃々 小野小乃々
小野小乃々
小野小乃々 故郷へむかう車窓が全方位から「おかえり」とわたしに告げる
小野小乃々 あきらめてきた春のかずだけ深い傷をふさいで新芽がのびる
小野小乃々 仲直りしたくてふたり夕まぐれ影の高さを揃えて歩く
小野小乃々 半袖がきらいな父の白い手も 去ったものみなやさしき晩夏
小野小乃々 青天のプラネタリウム透明な傘を自転のようにまわして
小野小乃々 県境の川を故郷へ、はつなつの風と競ってわたる橋梁
小野小乃々 ゆるやかな輪廻あなたのセーターをほどいて編んだマフラーを巻く
小野小乃々 はとぽっぽ ねえ はとぽっぽ 効率化の波がきてるよねえ逃げようよ
小野小乃々 