成瀬悠

成瀬悠

陽が暮れて影絵となりし町並みに喜怒哀楽の営みの灯灯

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成瀬悠

蓋弾きオイルが匂うそれだけで火種はさっきあなたにあげた

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成瀬悠

目の奥に火種が溜まり青白い炎になる前に飴舐めよ

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成瀬悠

半円の轍が残った青空駐車場まだ淡く匂って

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成瀬悠

糖蜜の匂いかすめたなめらかに終わりを呼んだ糖蜜の波

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成瀬悠

便座からぬくもり感じ和んだら そろそろおきて こたつよみかんよ

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成瀬悠

北風に取られないよう猫背になって急ぎ足 枯葉転がる

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成瀬悠

寒くなれどんどんどんどん寒くなれ くっつく理由叶えておくれ

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成瀬悠

休んだら沈んでしまうではなくてちからを抜いて浮かぶ冬空

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成瀬悠

それぞれのクジラを探しにでかける冬空を刺す垂直の糸

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