袴田朱夏 袴田朱夏
袴田朱夏
袴田朱夏 ストロベリー爆弾抱へお見舞ひにゆきたし梶井先輩の部屋
袴田朱夏 通れない幅でなければこの家の隙間すべてに猫ははるかぜ
袴田朱夏 先をゆくもののさびしさ冷泉の桜あかるく春をはじめる
袴田朱夏 いもうとの春のピアノのわたしにはないテヌートの正しさを聴く
袴田朱夏 やい鼻毛おまえは防御機構だぞ飛び出てないで花粉を止めろ
袴田朱夏 チャーシューを自分で作ることにして今年のながい春に向き合う
袴田朱夏 まだ寒い春たくさんの花びらの行方のひとつとして君の肩
袴田朱夏 午後にしか温まらない家を出て春のひかりに圧されつつ漕ぐ
袴田朱夏 