また一つ増えた年齢(とし)を愛そうと思わせてくれる君の「乾杯」
題『誕生日(テーマ詠)』 にて
四角い窓、切り取られた空の青。角が痛いほど澄み渡る午後
題『角』 にて
噴水が壊れた時計みたいにさ光の破片を空に投げてる
題『水』 にて
自販機のアイスティーが落ちる音さえも詩になる日々のオプチャの隅で
題『自由詠』 にて
見慣れたる白き壁紙剥がすとき世界はいつも裏側を見せる
題『壁』 にて
すれちがい互いの影を縫い合わせ あの日の嘘に時計を戻す
題『時』 にて
忘れないようにメモした付箋が貼られてるドアも今日から忘れて
題『忘』 にて
終電の窓に映った顔の色 北風よりも透明で脆い
題『風』 にて
遠い日のあなたの癖が映る窓の暮れゆく景色が今も消えない
題『今年あった出来事』 にて
幼さが許してくれると思ったのに鏡に映るわたしだけ歳をとる
題『のに』 にて
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