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ふにふにヤンマー
ふにふにヤンマー
2 years ago

梅鶏短歌の中でもダントツに好きな歌ですが、実は梅鶏さんのテクニシャンぶりがとても出ている歌だと思っておりまして。この歌のキーは動詞「乱れて」ですよね。靴の「乱れて」が、実は主体の「怒らなくてもいいことを怒ってしまったことへの後悔」「怒ってしまった時の自分ならざる荒れた心持ち」この二つの「乱れ」を想起させる効果を発揮していて、ここが抜群に上手いなと。梅鶏さんのこの「サブリミナル動詞」は他の歌にも割と見られて、
●痛みとか無いんだろうと思ってた箪笥の角の色剥げるまで→「剥げる」が「爪」を想起
●八月の通学路には誰からも見つけられない逃げ水がある→「逃げる」が「子供」を想起
等、とても効果的に使われていますよね。梅鶏さんはご自分で「テクニシャン」とは決して言われませんが、私はとんでもないテクニシャンだと思っております。無意識に言葉を選ばれているとしたらテクニシャンではなくもはや天才だと思うのですが、梅鶏さん、如何でしょうか?

梅鶏
梅鶏
Reply to  ふにふにヤンマー
2 years ago

ふにふにさん、ありがとうございます。テクニシャンでも天才でもないです。ダブルミーニングは少しは考えますが、ほとんどは意識してないです。この歌は「靴の乱れは心の乱れ」ということを歌にしたものです。