
2022-08-18


君が待つはつふゆの窓を開けに行く孤独への近道だと知らずに

ふるさとで私は今年も歳をとるこの町を去った君をなぞって

カギはポストに入れときますおはようの代わりのさよなら置いていきます

派手な色をどんどん重ねて最後には真っ黒になってしまった生活

喩えようのないものが世界にはあってそれは喩えなくてもいいもの

喩えようのないないものが世界にはあってそれは喩えなくてもいいもの

透明なものに味などあるのか真夜中にひとり窓を舐めてる

ブランコが春の季語だと知ってから秋は一層寂しく揺れる
