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熱中の苦労叶わず倒れけり コートの外の水をください
逃げ水を追う炎天のひとり旅 おのれ呪えど神はうらまず
この星の恵みの水を一息に飲み干す朝の光の中で
泥水の中に浮んだ片方の靴を見ている橋の上から
汗水を垂らし一日働いた人の匂いが籠る電車に
帰宅して 涼を求めて 水菓子を つるんと食し ひと息つきて
輝く水田井水守る人がいて苦労ありて水田輝く
海鳴りは水底眠る龍神の 悲しき夢見てつくため息
雨水をしっかり飲んで吾の背丈 追い越すカンナ真っ赤に咲き居り
蓮の葉の上にころんと水の玉空を写してふるふる震える
水無月も疾(と)うに過ぎたる通勤路 初夏惜しむ如 返り咲く藤
錦秋の水面こぎ出す貸しボート怖がる君は紅に馴染んで
悲しみはきっと水溶性だからやがて出てゆく涙とともに
木洩れ陽の水面流るる桜花アオハル色の初恋に似て
水平線船を遠目に眺めつつ僕はこのまま残るのだろうか
まだ小(ち)さき若葉のイチョウ 無数なる若き銀杏(ぎんなん) 実る水無月
水彩の絵の具で描いたシーサイド失くした影を一つ落として
湧き水の傍で休めば次々に事情持つ者水汲みに来て
水飲み場うろつく鳩に気を利かし 蛇口ひねれば温泉水
水曜は健康体操ガンバル日 何処へ行っても主役は女性
意に染まぬ人事異動を告げられて水底(みなそこ)沈む水無月の夜
水不足気味の畑を夕立が潤してゆくありがたきこと
夏休み祖父母の家のご馳走は川の水にて冷やしたスイカ
雑踏であの香水の香りしているはずのないあなたを探す
ぴちゃぴちゃと猫が水飲む音だけが響き意識が遠のく夏の夜
打ち水で涼を感じる時は過ぎ 朝から晩までシャワーを浴びる
逃げ水の様に近付けば遠くなる掴み所のない君の心
やわらかな水面に映る空の色、遠い記憶の青に溶けゆく
熱中の苦労叶わず倒れけり コートの外の水をください
逃げ水を追う炎天のひとり旅
おのれ呪えど神はうらまず
この星の恵みの水を一息に飲み干す朝の光の中で
泥水の中に浮んだ片方の靴を見ている橋の上から
汗水を垂らし一日働いた人の匂いが籠る電車に
帰宅して 涼を求めて 水菓子を
つるんと食し ひと息つきて
輝く水田井水守る人がいて苦労ありて水田輝く
海鳴りは水底眠る龍神の
悲しき夢見てつくため息
雨水をしっかり飲んで吾の背丈
追い越すカンナ真っ赤に咲き居り
蓮の葉の上にころんと水の玉空を写してふるふる震える
水無月も疾(と)うに過ぎたる通勤路
初夏惜しむ如 返り咲く藤
錦秋の水面こぎ出す貸しボート怖がる君は紅に馴染んで
悲しみはきっと水溶性だからやがて出てゆく涙とともに
木洩れ陽の水面流るる桜花アオハル色の初恋に似て
水平線船を遠目に眺めつつ僕はこのまま残るのだろうか
まだ小(ち)さき若葉のイチョウ 無数なる若き銀杏(ぎんなん) 実る水無月
水彩の絵の具で描いたシーサイド失くした影を一つ落として
湧き水の傍で休めば次々に事情持つ者水汲みに来て
水飲み場うろつく鳩に気を利かし
蛇口ひねれば温泉水
水曜は健康体操ガンバル日 何処へ行っても主役は女性
意に染まぬ人事異動を告げられて水底(みなそこ)沈む水無月の夜
水不足気味の畑を夕立が潤してゆくありがたきこと
夏休み祖父母の家のご馳走は川の水にて冷やしたスイカ
雑踏であの香水の香りしているはずのないあなたを探す
ぴちゃぴちゃと猫が水飲む音だけが響き意識が遠のく夏の夜
打ち水で涼を感じる時は過ぎ
朝から晩までシャワーを浴びる
逃げ水の様に近付けば遠くなる掴み所のない君の心
やわらかな水面に映る空の色、遠い記憶の青に溶けゆく