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君の手の霜焼けてさみしくなったとき わたしはいたい 赤い手袋で
骨ばった手を あなただけは好きだと言った 指を伸ばして 眺める
しみじみと手のしわを見る 思い出す過去の悲しみ過去の苦しみ
いつだって急なカーブの先にある見慣れた空の青の鮮やかさ
掌紋の 下部構造を 見つめてる しんと溶けゆく 蝋燭の午后
企みを悟られまいと目を逸らす 手の中うずく赤い切り札
女物ショールを手に取る男(ひと)のいて温さが灯る冬物売り場に
手花火を家族でやったそれぞれの残された生燃やす如くに
手のひらを合わせて測る指の丈昔は私が勝ってたのにな
年越しの準備のためのもろもろに手を付けられず今年も過ごす
手のひらに スマホの灯り 雪の粒 未読のままの 君だけが光る
コンビニのおでんでかじかむ手を温め鍵を冷たき鍵穴にさす
汚れゆく手のひらを手で拭はむと勝負のあとの握手は固し
手のひらでゆっくり溶けてゆく雪のような最期を迎えてみたい
天狗の羽団扇八手に花の咲く落ちついた静かな冬の花
胸奥の熱くなるよな演奏に真っ赤になるほど拍手を贈る
君の手を握ればひやり冷たくてだけど心は温かいらしい
私の手生き返る代わり君の熱奪って笑う冬の夕方
湯に入れた手先足先解けていく初めはじんじんそしてじわじわ
石垣の崩れしあとに立つ人のその手に触るる千年の風
あたたかく手当てする手がじんわりと 胸に染み入り痛み遠のく
下手くそ!とスケッチブックを閉じたのに 家で開けば誰か手直し?
役場まで精神医療の手続きへ小春日和の自転車の午後
姪からの泡の洗顔手のひらに 香り優しく逢いたさつのる
昨年の 手形と比べ 誇らしげ 大きくなりし 我が手見る吾子
手のなかのシワとシミとぬくもりと果たされぬままの滲む約束
夕暮れに 振り向く笑顔 まばゆくて つなげぬままの 手は彷徨いて
汗ばんだ 孫の手にぎり 散歩する 今の幸せ かみしめながら
メニエルの発作に苦しむ妻の手を なすすべも無くただ握ってた
君の手の霜焼けてさみしくなったとき
わたしはいたい 赤い手袋で
骨ばった手を あなただけは好きだと言った 指を伸ばして 眺める
しみじみと手のしわを見る 思い出す過去の悲しみ過去の苦しみ
いつだって急なカーブの先にある見慣れた空の青の鮮やかさ
掌紋の 下部構造を 見つめてる しんと溶けゆく 蝋燭の午后
企みを悟られまいと目を逸らす
手の中うずく赤い切り札
女物ショールを手に取る男(ひと)のいて温さが灯る冬物売り場に
手花火を家族でやったそれぞれの残された生燃やす如くに
手のひらを合わせて測る指の丈昔は私が勝ってたのにな
年越しの準備のためのもろもろに手を付けられず今年も過ごす
手のひらに スマホの灯り 雪の粒
未読のままの 君だけが光る
コンビニのおでんでかじかむ手を温め鍵を冷たき鍵穴にさす
汚れゆく手のひらを手で拭はむと勝負のあとの握手は固し
手のひらでゆっくり溶けてゆく雪のような最期を迎えてみたい
天狗の羽団扇八手に花の咲く落ちついた静かな冬の花
胸奥の熱くなるよな演奏に真っ赤になるほど拍手を贈る
君の手を握ればひやり冷たくてだけど心は温かいらしい
私の手生き返る代わり君の熱奪って笑う冬の夕方
湯に入れた手先足先解けていく初めはじんじんそしてじわじわ
石垣の崩れしあとに立つ人のその手に触るる千年の風
あたたかく手当てする手がじんわりと
胸に染み入り痛み遠のく
下手くそ!とスケッチブックを閉じたのに 家で開けば誰か手直し?
役場まで精神医療の手続きへ小春日和の自転車の午後
姪からの泡の洗顔手のひらに
香り優しく逢いたさつのる
昨年の 手形と比べ 誇らしげ
大きくなりし 我が手見る吾子
手のなかのシワとシミとぬくもりと果たされぬままの滲む約束
夕暮れに 振り向く笑顔 まばゆくて
つなげぬままの 手は彷徨いて
汗ばんだ 孫の手にぎり 散歩する
今の幸せ かみしめながら
メニエルの発作に苦しむ妻の手を
なすすべも無くただ握ってた