
2023-09-10


哀れなり 見て見ぬ振りが 罪ならば 罪なき人など いるのだろうか 136

髭を剃り 眉毛整え 鼻毛抜く 爪切りながら ああ、面倒だ 135

束の間に消えてしまった竜の雲願う間もなくバス待つ木陰

思い出と呼ぶには多く苦しくて一人に戻るただそれだけ

飛び方を忘れていない羽根がある女ふたりでバーに行こうよ

恋をして嘘が上手になったなどと母に言われてウインクされた

いつのまに演者が増えた虫の声 アンサンブルを秋夜に奏で

昼下がりあんまり残暑が厳しくて 氷を浮かべてカフェオレ飲む
