さみしさを伝へることに軸足を置きて秋風かけぬけてゆく
題『足』 にて
最初はグー(周りに敵を作りゆく暗いおとなにおまへはなるなよ)!
題『最』 にて
カーテンの裏に潜んでゐる闇を呼び起こさむと歌を詠みたり
題『部屋(テーマ詠)』 にて
マリンスノー きみの部屋では話さずにゐることばかり積もりつづけた
題『部屋(テーマ詠)』 にて
引退の次の朝から自主練をしてゐるきみに吹く白き風
題『朝』 にて
みづたまりのやうな雲なり「ご帰朝」と言はれるほどの異動をしてやる
題『朝』 にて
さてわれは聖書をいだく顔をしてリュック抱へて乗り換へをせむ
題『書』 にて
すこしづつ余韻を込めてゆく感じ書面でやりとりしてゐるときの
題『書』 にて
水色の紙ひかうきを放つときわたしを掴む手は緩みたり
題『きっかけ(テーマ詠)』 にて
眺めをり(上司の変なネクタイの柄の代はりに)秋の陽射しを
題『上』 にて
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