あの星も きっとなにかが 住んでいて 足跡香る 星の数だけ
題『星』 にて
初日から 遅刻をかます 定番の 濃さで誤魔化す 時間の濃度
題『定』 にて
何気なく ニコッと漏れる 煌めきが 染み込んでくる 徒歩圏内
題『もらう』 にて
みだれ髪 聞いただけでも 香る色 さらりとなびく 静かなる黒
題『髪』 にて
透明な 失恋している おとこのこ 赤い瞳と 薄い身体と
題『自由詠』 にて
全くの見知らぬはずのその青に よこせと強請る あの夏の春
題『海』 にて
わんわんに びじょがなでなで にっこにこ ぼくは、じめっと はじめてのおと
題『犬』 にて
朱い布 古代言語を 携えて 沈黙誘う 「チクショー」一つ
題『職業詠』 にて
桜散る やがて新芽は芽吹く 同様に 子の巣立ち たおやかに
題『職業詠』 にて
変わりゆく 見慣れた街並み さらばして 忘れかけてた 変わらぬ夕暮れ
題『街・町』 にて
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