ひょっこりとアスファルトから覗く春 夕暮れの日差し光るふきのとう
題『自由詠』 にて
何時からか心に巣食う空白を 埋めたくて今もうたを詠んでる
題『白』 にて
寝る前にハンドクリーム手に塗って ラベンダーの香 夢に誘う
題『手』 にて
空と海違う青に身を浸す 潮風なびいてスカートふわり
題『空』 にて
宙を見て物思いに耽る君 アイスティーの氷 音を立てる
題『音』 にて
雪解け水枯れた植木から雫落ち その下には緑の芽吹き
題『春』 にて
枯れ葉みたく押しつぶされた空き缶が 環状線ひらりと舞う
題『自由詠』 にて
かつての祖母の椅子に腰掛けて 午後の日差し 受け微睡む
題『椅子』 にて
また今度君乗る電車見送って コートに残る雪の結晶
題『雪』 にて
見つけたと はしゃぐ君指すオリオン座 冷えた鼻先星空に向ける
題『寒・冷』 にて
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