大停電闇への怖れが消えるほど夜空に輝く星の多さよ
題『星』 にて
刻まれたシワの全てが人生と手の甲撫でる祖母の丸い背
題『自由詠』 にて
陽光を瞳の中に閉じ込めて子らは駆け行く未来に向かって
題『子ども』 にて
木洩れ日が作る緑の影踏んで遊ぶ子らの声碧天に舞う
題『みどり・緑』 にて
行春(ゆくはる)を惜しむかのよう茶畑の新芽を揺らし緑の風吹く
題『色を読み込んで』 にて
妹と思い出語る亡き母の待ちわびていた花の季節に
題『語』 にて
あなたとの出会いは想定外だけど別れはやはり想定内に
題『定』 にて
不便でも物がなくても未来への希望があふれた昭和の時代
題『昭和』 にて
触れるほどそばにいるのに触れられず近くて遠い遠くて近い
題『遠』 にて
春風のページをめくるいたずらに気づかないまま本を読む君
題『本』 にて
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