ない

満月しじま

なにもかもなかったことにしたくなる秋夜はそばにいてくれないか

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満月しじま

しあわせは決して怖くないものとわかってほしい八月十日

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あさ

空爆で燃えるしかないわが町は一夜のうちに焦土と化しぬ

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満月しじま

皮肉だね人工知能はAIと略されるのに愛を知らない

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満月しじま

始まりがあれば終わりもあるものとわかっているがわかりたくない

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満月しじま

凄腕のスナイパーでもないくせに吾の心臓を貫かないで

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満月しじま

抱きしめる抱きしめかえすその時はどうか自分に嘘つかないで

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満月しじま

そのままの君でいいんだ 自らの白さに雪は気づいていない

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満月しじま

まさか君、わたしの腕の細ささえ知らないまんま去るというのか

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満月しじま

肩の触れあう距離にいる君と吾のあわいに壁はなにもないはず

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