ひとり

ふぁそ

真夜中の赤信号に立ち止まる世界はひとり何を待つのか

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なれり

やわらかにふくらんでゆく真夜中にひとりの私を慰むケーキ

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たろりずむ

どうやって食っているのかわからない親戚がいるだろうひとりは

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肩甲骨

朝が来た冬の蒼い空見えすぎて白い雲まで見えすぎてひとり

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鈴木ベルキ

湯たんぽに実家の犬の名をつけてひとりの部屋を温めている

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凪海

すれ違う人はにぎやか 街灯に夜が湿気てて、濡れるまつ毛は。

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しろとも

片隅でひとり遊んでる児のように でたらめな歌で夜を越えたい

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たいた

少年はひとりで帰る投石は水面に映る空を歪ませ

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だいだい

相棒を見つけ損ねたベガでなく我はひとりのシリウスであり

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美富うをみ

月面をひとり歩いているようなあなたの無事を祈っています

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