優花凛

明日は君、誕生日だね。早一年 今は遠くて念じるだけだ

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アンキンマン

離陸前窓をつっつく赤トンボ一緒に行こうか私の住む街

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塩本抄

倒れても陽のある限り起きあがる台風一過のコスモス畑

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梅鶏

子の描いた複雑すぎる家族画で唯一解る妻の偉大さ

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つつじ

包丁を一心不乱に研いでいる 砥石の先に横たわる鶏モモ開き

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碧いしじ

夏が過ぐ 一糸の風の涼し気が センチメンタルただ懐かしや

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梅鶏

夏の日を出港してゆく帆のように一面の水芭蕉が揺れる

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塩本抄

一日の終わりにひらく古い詩集 凭れる椅子はもうそれだけだ

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みどり

髪を切り心機一転感じれば不思議と自然に鼻歌も出る

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Mラビット

2時間後あなたが一人で目覚める時 職場で花におはようと言う

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