恋子

舐めつくし裸を晒す甘い恋化粧上手な堕天使の穴

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ケタクマの父

冬過ぎて 月は上弦上機嫌   名残を惜しむ 大三角星

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謙二

下枝も上に咲いてもみな平等に白いも赤いもお堀の貼り絵

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恋子

夜桜に影の重なる木の陰に月は上弦放つ恋の矢

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澄水

朝露の澄んだ水にぞ月宿る月の雫は丸く葉の上

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ケタクマの父

見上げれば 桜の向こうに 青い空   黄色いボール 学童の声

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鞘森天十里

セーラー服のリボンが上手く結べずにまっすぐ飛べない蝶であった日

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恋子

蕎麦を打つ禅するように粉を見つめ問答無用の手打ちの仕上げ

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澄水

貧しいが鴉にパンを上げる娘を我は愛せり母は小馬鹿に

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澄水

月子さん涙を零す僕のため草葉の上の朝の露かな

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