パパ猫

道端に朝顔の咲く地を這って寄る辺なくとも美しい花

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恋子

夏休み子らは朝顔持ち帰り親は夕顔こっそり育て

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恋子

訃報あり人のひとりと空蝉の朝ある命刹那の舞台

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るす

寒空に 朝露ひとすじ 赤い鼻 生きてる証拠 死にたい証拠

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満月しじま

歌姫が「あ」の一音で染めあげる初夏の朝空 恋がはじまる

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平見翠玉

年老いて優しくなった母親にトースト焼く盛夏の朝

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恋子

朝湿る梅雨の残尿小ぬか雨風情に苦し蝉の小便

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平見翠玉

目覚めれば故郷の清流に朝の瀬音をさやさやと聞く

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平見翠玉

あの頃に結婚すればいただろうか子等が通って行く朝の通学路

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パパ猫

朝からの強い日射しに朝顔の柔肌乾き儚くしぼむ

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