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小野小乃々
半袖がきらいな父の白い手も 去ったものみなやさしき晩夏
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小野小乃々
個感
ひとつきは寝ても醒めても日曜日 クラスで誰か休み中毒
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個感
鈴木ベルキ
やさしいと言われたあとの怖さ 湯は湧出口からすべてあふれる
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鈴木ベルキ
満月しじま
みんなからひかりをもらうしあわせなわたしもだれか だれかのひかり
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満月しじま
満月しじま
伊右衛門のペットボトルの底にある「おおきに」の文字 キャップを開けた
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満月しじま
満月しじま
昨晩のコードブルーの方の部屋なんで空っぽ 黙礼ひとつ
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満月しじま
満月しじま
六月に亡くした臓器 そのばしょにきっとなにかがやどっているの
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満月しじま
満月しじま
ガンよ聞け 決して絶えぬ猛火にてお前のことを殺してやるよ
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満月しじま
満月しじま
産めるのに産まない人も産みたいが産めない人もいる 生きたいよ
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満月しじま
満月しじま
落ちるのを我慢するかに花震ふ きみにわたしはひつようですか
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満月しじま
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