ひとり

満月しじま

この家に俺だけひとり遺されて 澄んでいたはずなのにな空は

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恋子

訃報あり人のひとりと空蝉の朝ある命刹那の舞台

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満月しじま

寒いなら私の熱をあげるからだからひとりで震えないでよ

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満月しじま

吾がひとり喫茶店にいる日曜日きみは今どこで誰といる

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あさ

寂としてひとりの境に遊ぶごと鏝すべらせる左官職人

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満月しじま

純白のドレス着ていた木蓮がひとり裸でたたずむ二月

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恋子

感傷に身をおき恋の歌綴るひとり上手があわれを誘う

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パパ猫

夏休みひとりで過ごす一日はすごく長くて泣けてきたっけ

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晃 塔一

詩の果てに白き暗闇追ふらむや霧に包まる朝にひとりに

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小野小乃々

歩くのが遅くてひとり旅ばかりだった真水を抱く汽水湖

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