パパ猫

虫の音に抱かれて夜に微睡めば心に寄せる秋のさざ波

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羹鱠

鳴き涼む 夜風も虫も なにせんと 漂ひみつる 蓮の月影

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恋子

問われればなんぞ憚る秋夜月十三夜こそ恋の宴と

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平見翠玉

絵の中の薔薇園にも夜があり薔薇園にも四季がある

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恋子

少年が大人になったかの夏の月に吠えた夜子宮の教え

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恋子

いささかに弱さをみせて秋ひでり夜長楽しむ書架の背表紙

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恋子

靴下の破れかがりに夜鍋するかあちゃんの手に電球があった

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恋子

夜を徹し朝を盛りに哭く虫の生たる性の奔放な秩序

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Hama

旧暦の 七夕の空 見上げしも 蒸し暑き夜に 星も曇りて

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恋子

夏の恋どさっとフリマに売りに出て似た者同士夜店の指輪

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