八木辰

目をつぶり日差しに揺らぐ雑草らと時刻表のない駅に立つ

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音忘信

クララ この街はあなたに優しくてずっと立てないままなのでしょう

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塩本抄

どっちでもいいけどかるいさわと読むとき立ちのぼる朝霧の濃さ

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塩本抄

もう解散したバンドばかり流してる放送室で立て篭もるおれ

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塩本抄

学祭の立て看板を描き終えて缶コーヒーは夜明けの祝杯

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塩本抄

いろはすをふたつ掲げて立っている木陰のひとよ抱きしめにいく

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菊華堂

もたれあう傘そのままに傘立てのあなたの傘と知っていたなら

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ほのふわり

ハイヒールを履く人のみな今まさに飛び立ちそうなつま先をして

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浜辺の釣り人

海中に立ち訴える国民の 苦しみ憂うツバルの大臣

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木村槿

賽の目に切った豆腐を眺めつつアンダルシアの片隅に立つ

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