サルトビ 訪
サルトビ
黄色い太陽 気づかずにとうもろこしの訪問が未熟なまんまごろりと転がる
澄水 約束の地は此処である塩と成る機は訪れた何処にも行かぬ
双葉 好きだから一緒にいたいじゃダメなのと雨の切れ間の空に訪ねた
パパ猫 懐かしき街を訪ねて思い出す馬鹿な自分がかわいく思えた
無冠の低脳 笑えるね果報は寝て待てそうしても何も訪れず気づけば永眠
毒まんじゅう バチなどは天災のごとく忘れた頃突然やってくる魔の訪問者
岡崎 秋雨は 時雨にまさる 淋しさの 別れを告げる 訪れとして
秋鵠空(さとあき) 蓑虫舌もなく鳴くならず訪ひ人すらなく泣くな黙ししむのみ
袴田朱夏 