里野 雲
里野
秋鵠空(さとあき) 黙球恋ひ浮雲そこ捜せ彼の日恋ひ野風かさこそ黙球飛行機雲
袴田朱夏 春雷の落ちさうな雲立ち込めて乙女の声のなほ止まぬ庭
しんせい 空青しますぐにたなびく雲のもといざ自転車にまたがりゆかん
秋鵠空(さとあき) 水面来る月急かすかな潮白し 星流す風来つる雲波
秋鵠空(さとあき) 日を残し 雲流るとや潮白し 星宿るかな黙し此の負ひ
秋鵠空(さとあき) 黒し雲 死期の血の騎士屍撥ね 墓屍鬼の地の騎士黙示録
秋鵠空(さとあき) 雲送る岳(タケ)包み雨 問ひのみの一目編みつつ気怠く重く
塩本抄 湯布院を真白く覆う雲海にふとため息の落つ豊後富士
クルクルバニー 