澄水

夏の夜の涼しい月が顔を出す山際染めて浮かびゆきたる

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恋子

梅雨の声聞けば切子の鈴の音を聴きたく背伸び吊るせば笑顔

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パパ猫

これほどに人は悲しい顔をするうつむき座る老爺の横顔

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みゆきち

公園のベンチに座り本を読む あそこの彼女が顔上げるまで

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恋子

恋をして笑顔がいいねとほめられて造り笑顔をそっと蹴とばした

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鉄棒の上にも三年

行ってくるニコニコ顔の祖父見れば今日釣果の予感かな

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うしめ

もう夏の顔をしている太陽を背に来る君の麦わら帽子

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平見翠玉

笑顔は副作用のない薬笑顔一つで心に花が咲く

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澄水

嘆けとて月子が居ないこんな夜かこち顔なる我が涙かな

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音羽凜

始発待つ人はまばらで誰もかも海へ行きたい顔をしている

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