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うしめ
うしめ
空に向かって伸びたクスノキの本名は聞かずに手を添えている
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うしめ
うしめ
失ったのはなに、考えても仕方のない事を考えている
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うしめ
うしめ
一人になりたくて始めた山歩きで得た友と来し山に一人
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うしめ
うしめ
緑濃き雑木林の評判の立ち枯れの松凛としており
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うしめ
うしめ
見上げれば所どころに夏の雲六月の雨やみて間もなく
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うしめ
うしめ
二次会のコーヒーはたぶん苦いので野暮用あると嘘をつきたり
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うしめ
うしめ
動くものなんにも無くて坂道は外灯の先の闇に続きぬ
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うしめ
うしめ
夏の夜のそよ吹く風に君の香の一かたまりが通るベランダ
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うしめ
うしめ
夜襲なる線上降水帯 くるぶしの蚊を平手打ちせり
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うしめ
うしめ
その訳は気になる人に遇いましてすれ違うのは勿体ないなと
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うしめ
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