うしめ

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思いだし思いだし来る風のあり律義にまわるかざぐるまかな

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うしめ

逆さまにカタツムリなぜ下りて行くアヤメの葉っぱも雨の日曜

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うしめ

雨降りの色失せし街の末のポストはかろうじて赤

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うしめ

ビールなら残る人生の一日を夕陽見ながら腰掛けて飲む

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うしめ

ふと見ればドイツアヤメが咲いている手入れ放棄の境界辺り

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うしめ

暗闇に蛙の合唱ひびいてる友の田植えは憲法記念日

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うしめ

有休の田を耕すを趣味と言う日焼けの奴の皺に泥跳ぬ

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うしめ

片足で右手のばすも届かない手摺の先の命の尻尾

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うしめ

ずぶずぶと雨降る中にぼんやりとガラスに映る自分を見てる

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うしめ

一粒も遮るものの無い中に君はだんだん滲んで消えた

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