恋子

恋子

素麺の一束今日が夏飯の終わりとするか明日は素うどん

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恋子

歌詠めば鏡に映る自画像の歪んで心の有り様写す

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恋子

恋心詠めば浮気の癖の出て言い訳足せば俳句が短歌

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恋子

見せ場だと居残る蝉の高哭きに秋は冷たく罠を仕掛ける

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恋子

秋の風別れた人があいたいと逢うか会うのかベッドか金かと

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恋子

ひと粒を五粒の粥に仕立て上げ老いの朝餉の食い道楽

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恋子

目覚めれば頬にさわやか窓の風さやけき秋は老いを励まし

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恋子

秋風に化粧施し朝涼し軒の風鈴秋を奏でて

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恋子

夢見れば恋の身を寄せ月の宿明日は漕ぎだせ君が御胸に

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恋子

月見れば思う人あり恋というゆれる心にさやけき光

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