恋子

祖母のこと胡瓜を食めば思い出すポキリと手折り塩まぶしホレッ

引く潮に浜の片貝さくら貝恋は切なく恋は儚く

行間に恋をちりばめ綴れども夢見る夢子と育たぬロマン

篠笛の叫んで尖る夏祭り肩を抱き寄せ煽る遠太鼓

髪を染め爪を飾って十七の夏の結界自由研究

夏草かビキニのラインに乱れ髪晶子もびっくり恋も勢い

大胆に押せよ押せよと夏の恋文系要らぬ灼熱パワー

すこしだけ夢を貸してと恋枕きっと明日にはしぼむ花です

鎮魂の灯りを流す元安川朝の儀式を静めるように

この恋に句点を打ってじゃあまたと明日の人はきっと背表紙に

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