木村槿

木村槿

道端に落ちてるコンビニの袋を犬かと思ったら犬だった

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木村槿

うさ耳をつけたまんまで店長がバイトを叱るバイトは黙る

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木村槿

森永のラムネを一気に流しこむ痛いの(胸の)痛いの飛んでけ

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木村槿

カステラの紙をじょうずに剥がすひと このひとに今日わたしはふられる

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木村槿

用もなくコンビニをさまよっている容疑者めいたぼくの足取り

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木村槿

足裏に点字ブロックはみちみちて誰もが生きるために生きてる

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木村槿

傘のない二人がはしゃぎながらゆく互いが互いの傘だと思う

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木村槿

雨に打たれたことのあるひとだけが入れる保険を探しています

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木村槿

小説に指を挟んだままねむるとき指だけが夢を見ている

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木村槿

極寒のイオンモールで手をつなぎあなたと生きてみようと思った

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