うしめ

うしめ

夏にナス暑さ集めて育ちたり下手して指に蔕のトゲ刺す

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うしめ

朝顔の日記をつけたあの日からやり直したい 今朝の朝顔

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うしめ

ただならぬ雷の音聞きながら本麒麟のプルタブを起こす

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うしめ

薄墨の靄立ち込めて何もかも息ひそめたり里山の朝

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うしめ

欲望の成せるがままに星を食うその生物の我も一匹

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うしめ

五つ六つブラックベリーの冷凍をグラスに落とし注ぐいいちこ

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うしめ

どんよりの灰色の空見ず君は「降りそうだね」と言う君は猫

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うしめ

戯れに靴で占う明日の空たかあく上げた三度目も雨

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うしめ

あの夏のあの少年はまぼろしかため息一つ残して帰る

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うしめ

山一つ覆い尽くして葛の葉は何も語らぬ 通学路跡

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