ちゆ ちゆ
ちゆ
ちゆ ぱっちりと揃えた爪でかき鳴らすギター あなたの帰らない部屋
ちゆ 生きているだけで頑張っているって言われて曖昧に頷いた
ちゆ 剥き出しで涼むセフレに鏡越し「汚れつちまつた悲しみ」を説く
ちゆ あなたから逃げた私の愚かさは新幹線で運ばれていく
ちゆ 讃美歌の少女しばらく見ぬうちにピアスをつけ始めてまた冬
ちゆ 「あっオリオン座」とたぶんあなたは呟いてそれを最後と決めたのでしょう
ちゆ ふるさとの風の匂いに似て 強く抱き締めあったあの人の髪
ちゆ 自分のこと大事にしろよ 友の言う「大事にしろ」の意味を巡って
ちゆ 