
上原美樹。


わたしなど どうでもいいと わかるから だからわたしは すすんで笑顔

街を泳ぐ どこからともなく 溢れ出す 闇の色した 如実な悪意

喧騒の 中なら独り きりでない なにもかも 名前も捨てて 街角居

台風の まとうローブの すそのした 風に遊ばれ 右へ左へ

昼と夜 本物は どちらのあなた どちらでも 好きに変わりは ないけれど 確かめたいほど たまに別人

夜明け前 ガラス窓に ほおをつけ 低く響く 音を感じて

孟宗や 黒の竹葉 うましみず 蔵に閉ざして 人を遠ざけ

A 無差別に むさぼり食い 消費する それがヒトなり 我は 恐ろし
